はじめに
オニゴーリは好きですか?
「はい」と答える人はオニゴーリを使っている側で、「いいえ」と答える人はそれ以外でしょう。実にわかりやすい。
今回の記事では『残飯』オニゴーリについて紹介します。
※記事中でダメージ計算について扱う箇所がありますが、努力値振りの場合はA252振り、実数値の場合はH183といった形で表記します。特に調整の記載がない場合は努力値252振りです。また、HP=H、攻撃=A、防御=B、特攻=C、特防=D、素早さ=Sと省略して表記することもあります。ご了承ください。
種族値
種族値は全て80です。
したがって、努力値無振りの場合、HPの実数値は155となり、それ以外(攻撃・防御・特攻撃・特防・素早さ)の実数値は100となります。
~レベル50・個体値31・努力値無振り個体の実数値算定方法~
特性:ムラっけ
ターン終了時に、攻撃・防御・特攻・特防・素早さ・命中率・回避率のいずれかの能力が2段階上昇し、別の能力が1段階下降する特性。
6段階上がった能力は上昇の候補から外れ、6段階下がった能力は下降の候補から外れます。
ムラっけによって能力が上昇・下降した場合、攻撃・防御・特攻・特防・素早さの実数値は次のように変動します。
2段階上昇すれば2倍に、4段階上昇すれば3倍に、6段階上昇すれば4倍になります。
命中率と回避率に関しては、仕様が少し異なります。下のランク表と、技が命中する確率の計算式をご覧ください。
ランク表
計算式
「技が命中する確率」を考えるにあたって、すなかけを被弾して命中率を下降させられている場合や爪とぎを使用して命中率を上昇させている場合を除き、基本的に「自分のポケモンの命中率のランク」は±0として考えます。
したがって、『オニゴーリに技が命中する確率』を計算する場合、「ランクに対応した倍率」の「ランク」=0-「オニゴーリの回避率ランク」となります。
例えば、オニゴーリの回避率が2段階上がった場合、「ランクに対応した倍率」は-2の0.6になります(ランク表参照)。命中率100%の技を撃った場合、特性や持ち物による補正を除けば、オニゴーリに技が命中する確率は100×0.6=60%、すなわちオニゴーリが技を回避できる確率は40%となります。
また、(不運にも)オニゴーリの回避率が1段階下がった場合、「ランクに対応した倍率」は+1の1.33になります。命中率80%のストーエッジを撃たれた場合、この技が命中する確率は80×1.33=106.4%となり、必中になってしまいます。
命中率100%の技を使用した場合(特性・持ち物による補正は除く)における、オニゴーリの回避率のランクと実際に技を回避できる確率をまとめると、次のようになります。
技構成
確定枠
守る:ターンを稼いでムラっけの試行を稼ぐ技。
身代わり:守ると同じくターンを稼ぐ技。また、状態異常を防ぐこともできます。
守ると身代わりによってターンを稼いでムラっけの試行回数を稼ぎ、回避率や防御・特防を上げて身代わりを残した状態で絶対零度を試行したり、特攻を上げて氷の息吹・フリーズドライを撃っていくのが基本戦術となります。
ムラっけは上からまもみがすることで、最大で15回稼ぐことができます(下の図を参照)。
回避や防御・特防が上がっていたり対面しているポケモンが麻痺している場合など、身代わりを残すことができれば、さらに多く試行回数を稼ぐことができます。
選択肢
絶対零度、氷の息吹、フリーズドライ、地震辺りから選択。
絶対零度:30%の確率で特性「がんじょう」持ちとヌケニン以外を問答無用で一撃で戦闘不能にする技。数値受けや不利対面、TODしてくるポケモンも(当てれば)強引に突破できます。
※絶対零度の命中率は、オニゴーリの命中率や対面しているポケモンの回避率がどのように変動しても常に30%です。
氷の息吹:威力60、確定急所(与えるダメージは1.5倍になるため、実質威力90)
フリーズドライ:威力70、命中率100%。水タイプに抜群。
水タイプは本来氷技を半減しますが、その水タイプに対する有効打点になります。
スイクン、ウォッシュロトム、マリルリ、ニョロトノ、ヤドランに対しては2倍、ラグラージ、キングドラ、ギャラドスに対しては4倍になります。
地震:威力100。命中率100%。ギルガルドやヒードランに対する有効打点。
絶対零度を採用しない場合は、地震が採用されることが多いです。技構成が氷の息吹 or フリーズドライ、絶対零度である場合はA上昇が余計ですが、地震を搭載した両刀型であれば恩恵を受けることができます。こちらは数値受けに弱く、TODされやすいです。
よくある配分
実数値:177‐x‐100‐100‐111‐145
努力値:H172、D84、S252
HP
食べ残しの回復(HPの1/16:6.25%)効率が最大(毎ターン11回復)となる16n+1。ステルスロックが刺さった場合は、44ダメージを受けます(残りHP133)。
火傷や毒、宿り木などの定数ダメージ(HPの1/8)は毎ターン22ダメージ。
砂嵐の定数ダメージ(HPの1/16)は毎ターン11ダメージ。
毒菱を2回撒かれたり、毒々を当てられて猛毒状態になった場合は、ターン毎に最大HPの1/16、2/16、3/16…15/16分のダメージを受けます(11、22、33、44、55、66←この辺でほぼ落ちる)。猛毒状態のダメージは引っ込めた時点でリセットされ、猛毒状態のポケモンを再び繰り出したときに改めて1/16、2/16と増加していきます。
残飯の回復と定数ダメージの処理は、砂嵐→残飯→宿り木→毒・猛毒→火傷→呪い→マグマストームの順になります。
猛毒状態になったあとは、前のターンの残HPに残飯による回復(11)を足し、毒ダメを引くと現在の残HPがわかります。猛毒状態にされた場合、6ターン目経過時点でオニゴーリのHPは最大でも1しか残りません。
攻撃
地震を採用する場合以外は、できるだけ個体値を下げるのが望ましい。性格が下降補正でAの個体値が0~1であれば、身代わりに対するタイプ一致イカサマの乱数が下がります(乱数1発:62.5%)。
~努力値無振りの臆病A0~1で他は5Vユキワラシのレベル50時のステータス~
防御
能力が上昇していない状態では、脆いです。
ガブリアスを相手にする場合、強化アイテム補正がなければ一発は耐える程度です。
特攻
お世辞にも火力があるとは言えないので、ムラっけの試行回数を稼いで上昇させる必要があります。
氷の息吹
フリーズドライ
特防
抜群でなければ大抵の特殊技を1発は耐える程度。硬いとは言えません。
素早さ
上からみがまもしてムラっけの試行回数を稼ぐために最速。同族には、マンムー・バシャーモ・サーナイト・カイリュー・トゲキッス・シャンデラなどがいます。
取り巻き
電磁波・蛇睨み・秘密の力・電気玉投げつけるで麻痺を撒けるポケモン
麻痺状態にすることにより、オニゴーリが上からみがまもしてターンを稼ぎ、ムラっけによる能力上昇の機会を増やすことができます。
壁を貼って耐久を底上げできるポケモン
壁を貼ってサポートしたり、脱出ボタンで戻ってオニゴーリを降臨させることができます。
後述の苦手なポケモンに対処できるポケモン
オニゴーリ入り構築については、こちらのサイトで「オニゴーリ」と検索していただければ、取り巻きのポケモンも併せてパーティ単位でチェックすることができます。
苦手な技・ポケモン
滅びの歌
場に出ているポケモンを3ターン後に瀕死にする技。メガゲンガーにキャッチされたり、ラス一の場合は逃れる術がありません。
ゲンガーが滅びの唄を所持しているかどうかを見分ける基準は、こちらの記事を参考にしてください。
連続技
身代わりを破壊しつつ、本体にダメージが与えることができます。
大正義メガガルーラ。S振り個体に捨て身タックルを撃たれた場合は上から確定一発で落とされます。
※C108振り(親子愛冷凍ビームでD4振りガブ確定1発調整)メガガルーラの大文字は親のダメージが70~84、子のダメージが34~42となります。
連続技を持ったポケモン達。メガヘラクロスや、殻を破ったパルシェンには身代わりを残していても落とされかねないので注意が必要です(回避やBが上がった場合を除く)。
対パルシェン
上の表はパルシェンに対するフリーズドライのダメ計です。殻を破ってくるパルシェンであれば、防御、素早さ、回避率が上がればフリドラ2発で落とせます。
音技
6世代(XY)以降、身代わりを貫通するようになりました(身代わり破壊は不可能)。
大抵の音技は一発は耐えます。
※C特化メガボーマンダの大文字・破壊光線
- 大文字:142~168ダメージ(80.2%~94.9%)。確定2発。
- 破壊光線:187~222(105.6%~125.4%)。確定1発。
すり抜け・スキルスワップ
特性「すりぬけ」(夢シャンデラ、夢クロバットなど)はリフレクター・光の壁、身代わりを貫通して本体に攻撃を与えることができます。
また、互いの特性を入れ替える(ムラっけを奪う)スキルスワップは身代わり貫通・必中の技です。
毒菱
オニゴーリのグラフィックは浮いて描かれていますが、飛行タイプでなければ特性「浮遊」でもないので毒菱の影響を受けます。毒菱を撒かれたらジリ貧になりやすいです。
毒菱ゲッコウガ入りのパーティの一例はこちらから。
※毒菱を撒かれたあとでも、地面に足を付けている毒タイプ(メガゲンガー、フシギバナなど)を繰り出せば回収できます。
吠える・吹き飛ばし
吠えるや吹き飛ばしは守る・身代わりで防ぐことはできず、それまで積んでたムラっけが強制的にリセットされます。ステロも撒かれていた場合、一気に削れます。
オニゴーリがラス一である場合は効果はないです(初手からTODされている場合、ムラっけを積む余裕が十分にないことも)。
聖なる剣・天然
聖なる剣や、特性「天然」であれば、オニゴーリの回避率・防御・特防上昇を一切無視できます。ただし、ピクシーの場合、麻痺している場合はまもみがの起点になってしまいます。
身代わり持ち高耐久
身代わり・守るを搭載し、回復手段(眠る、タマゴ産み、食べ残しなど)がある高耐久ポケモンでTODしたり、PPを枯らしに行く対策方法。
ムラっけによる火力増強や絶対零度、逆TODに注意。
高速アタッカー・先制技
削られて上から殴られ続けるとジリ貧になることが多いです。
オニゴーリは体重256.5kgもあるので、けたぐりや草結びの威力は120となります。
終わりに
大変長くなりましたが、ここまでお読みいただきどうもありがとうございました。
ダメ計の間違い・不足の指摘、意見等がございましたら、twitter @Onigohri_362 までお願いします。
part 2に続きます。