プリパラの空を翔け抜けたハシビロコウ
はじめに
2018年3月27日(火)の最終回(51話)をもって、アイドルタイムプリパラの放送は終了しました。3期にわたるプリパラ(全140話)と併191回の放送がありました。
4月8日(日)からは、いよいよ新シリーズ『きらっとプリ☆チャン 』が始まります。プリリズシリーズの系譜を引く作品なので、楽しみにしています。
www.tv-tokyo.co.jp
その前に、プリパラシリーズでずっと推してきたキャラクターについて振り返りたいと思います。すなわち…ハシビロコウです!
ハシビロコウが出るアニメと聞いたら、何を思い浮かべますか?
けものフレンズと答える方が多いでしょう。しかし、けものフレンズが放送する前からハシビロコウがレギュラーを担ったアニメがあります。それがプリパラです。
(ギャグ)アイドルアニメのプリパラで、ハシビロコウはどんな形でデビューをしてどんな活躍をしたのか?端的に申し上げると、次の3点です。
- オブジェ
- 飛行要員
- ハシビロ便(ペリカン便の亜種)
無印(全140話)における活躍
無印109話での出会い
ハシビロコウがプリパラ本編に初めて登場したのは、無印109話「サパンナからSOS」です。パラ宿のプリパラにSOSが瓶詰めで流れてきて、送り主がいるサパンナに出向く回です。この話の途中で道案内役とオブジェを兼ねて登場します。
あらすじだけ申し上げても意味は通じないと思いますので、詳しくは本編を観てください。何はともあれ、最初は動かない鳥らしくオブジェとして登場したことを覚えておいてください。
話のラストで、ハシビロコウは主人公一行が帰る際に飛行機に忍び込んで密航しています。手段はともかくとして、ハシビロコウは新たな一歩を踏み出しています。動かない鳥が、新しい世界を見るために自ら一歩を踏み出す。実にインパクトのある描写です。今思えば、この頃からハシビロコウに惹かれていたのでしょう。
その後の展開
サパンナから密航でパラ宿に来たハシビロコウ。ジャングルみたいなところから都会に来たら、大きなギャップがあったと思います。そんな中、ハシビロコウは動かない性質や持ち前の飛行能力を活かして様々な場面で存在感を発揮していきました。主に次の3つに分類して個別解説していきます。
- オブジェ
- 飛行・救助要員
- ハシビロ便
オブジェ
動かない鳥であるハシビロコウが最も自然に画面に映る手段と言えば、オブジェでしょう。作中では様々な形態のオブジェとして存在感をアピールしています。
1.風景の一部
一番多いパターン。本編にこれでもかと言わんばかりに様々な登場シーンがあります。
一応メイキングドラマには、出演を果たしています!
神アイドルグランプリ予選出場者ではなく、間違ってハシビロコウにスポットライトが当たってしまいました。CGライブ期待してたのだが…残念。。
不用意に騒がずに自然体でいるハシビロコウ、いいですね。
主人公である真中らぁらちゃんが所属する3人ユニット「SoLaMi SMILE」のライブシーンを見守る観客として登場。単なるオブジェではなく、関係者として見守る立場に昇格したことが伺えます。この回は、作中屈指の名曲「Make it !」がフルで聞ける回なので、大変おススメです。
冗談抜きで神出鬼没です。
このシーンでは、じっとしているハシビロコウに対し、神アイドル誕生の瞬間を見たくて作中屈指のマジキチ教師こと黄木あじみが全力疾走しています。静と動の対比が実に美しい。
なんと無印最終回にもきっちり登場してました。この回で雌だということが判明!プリパラに出入りしてる時点でたった1人の例外を除き女の子ですが、このシーンは衝撃的でした。
2.そばつゆ入れ
実にユニークな発想だ。商品化しませんかね?
3.木彫り細工
誕生日プレゼントに貰えるなら是非欲しいです!
4.怪獣への対抗馬
無印119話では、悪戯好きの3人組ユニット「ガァルマゲドン」によって召喚された怪獣ガァジラに対抗するために、ハシビロコウが巨大化されます。これもうわかんねぇな…詳しくは本編をご覧になって、どうぞ。
ちなみに話のラストでは、ハシビロコウを巨大化させた子(ハロウィン限定の登場キャラ:蘭たん)がカボチャ頭をかじられてます。。
救助要員
オブジェとして存在感を発揮することが多いハシビロコウですが、それで終わらないのがプリパラ。現実のハシビロコウも意外と動くためか、プリパラ内でも飛び回り時には救助要員として奔走します。
この回では、アイドルユニット「ノンシュガー」のマネージャーであるウサチャが事あるごとに揚げ物や干物になって自殺しようとしています。プリパラはギャグアニメなので最終的には全て阻止されますが、1回はなんとハシビロコウが止めてます。119話に続き、ハシビロコウが活躍したシーンです。ちなみにこのシーン、ハシビロコウの作画が凄まじくいいです!
この回だけでなく、ハシビロコウの飛行能力を活かした見せ場はもう1回あります。
この回では、主人公ユニット「SoLaMi SMILE」が神アイドルとなった直後に女神が規則違反をした影響でステージが崩れ落ちます。何を言っているか分からない方は、繰り返しになりますが本編を観てください。
そのような状況の中、ハシビロコウは飛行能力を活かして観客の救助に回ってます。これはシビれましたね。
ハシビロ便
プリパラにおけるハシビロコウを語る上で外せないのが、運送会社ハシビロ便です。要はペリカン便の亜種です。
ハシビロコウは、この会社の社長としてプリパラの空を日々飛び回っています。主な活躍回としては、134話が挙げられます
なんとこの回では、修行中のノンシュガー3人の元にライオンを運搬しています。プリパラはギャグアニメなので、突っ込みは不要です。
ここまで無印におけるハシビロコウの活躍を、オブジェ・飛行要員・ハシビロ便の観点から観てきました。総評としては、この鳥は120話を超えたあたりからほぼ毎回のように画面に映り、視聴者に強いインパクトを残してきたと言えます。
次は続編である、アイドルタイムプリパラにおける活躍について扱います。
アイドルタイムプリパラでの活躍
アイドルタイムプリパラでもハシビロコウは引き続き登場しました。アイドルタイムプリパラでは、無印ほど頻繁に出てきたわけではないため、登場回を個別に振り返っていきます。
5話「プニコンのマネージャー修行クマ!」
アイドルタイムプリパラで最初に登場したのは、5話。プリパラ内の運送会社「ハシビロ便」の社長として登場します。
この場面では、神アイドルユニット「SoLaMi SMILE*1」のマネージャーを解雇されたクマさんを電話で催促しています。
余談ですが、ハシビロ便では配達に遅れると罰金が科せられるそうです。運送会社は、プリパラ内でもブラックのようです。
7話「そふぃがやってクール!」
ハシビロコウがアイドルタイムプリパラ編で本格的に登場するのは、7話からになります。この回では、前述の神アイドルユニット「SoLaMi SMILE」の一員である北条そふぃちゃんが番組ゲストに来る予定でしたが、途中でハシビロコウに振り落とされてこのような結果になっています。
初見の方々には絶対何言ってるか分からないと思いますので、本編視聴を強く勧めます。
この回のラストで、そふぃちゃんは性懲りもなく(?)ハシビロコウに乗って帰ろうとした結果、再び振り落とされています。。真似は絶対ダメ。
13話「レッツゴー!パラ宿」
この回は、3年間慣れ親しんだパラ宿が跡形もなく消し飛ぶ回です。 女児に人気のあるガァルマゲドンを本編に関わらせるために、彼女たちに原因を作らせて追放するという誰にも思いつかない発想の末実現した回です。
このシリーズ屈指のマジキチ回で、ハシビロコウはファイナルエアリーを発現して一度はパラ宿爆破を阻止します。もっとも、後続のポカにより徒労に終わってしまいましたが…。
ハシビロコウにファイナルエアリーとはどういうことか。制作側にどんな意図があるかは知りませんが、個人的には限界突破の意味合いが強いと思います。 飛行能力だけでいえば作中最強クラスのハシビロコウに、最強の推進力を持つファイナルエアリー装着。もはや空では誰も勝てません。
22話「プール de プランス 大レース!」
私用(アイドルとペアを組んで参加する水上レース)とはいえ、半休申請の連絡に対して大変厳つい表情をしています。ハシビロ便は欠勤者に非常に厳しい会社のようですね。。やはりプリパラ運送は相当なブラック。はっきりわかんだね。
40話「パラ宿プルトラクイズ!」
アイドル達によるクイズ大会において、サラッと一緒に出演しています。回答シーンこそありませんが、出演者 兼 オブジェとして自然に溶け込んでいるあたりハシビロコウもアイドルの素質あり!
48話「らぁらに届け、カムバックライブ!」
巨大化した怪獣パックに囚われたらぁらちゃんの元に向かう際に、ファイナルエアリーを発動して11人を運んでいます。ファイナルエアリーって乗れたのか(困惑・・)
50話「夢のツバサで飛べマイドリーム!」
大怪獣パックから脱出したらぁらちゃんを迎えに行く際に、再度出動しています。自身の飛行能力を最大限に活かす実に献身的な鳥であることが伺えます。
51話 「み~んなあつまれ!アイドル始める時間だよ!」
4年に渡るプリパラシリーズの最終話に、果たしてハシビロコウの出番はあるのかないのか。視聴前はかなり不安でしたが、そのような不安を吹き飛ばした上でなんと…笑顔まで披露してくれました。
無印109話でオブジェとしてデビューし、アイドルタイムプリパラ最終話でオブジェとして出番を締めくくる。動かない鳥という本質的なスタンスを維持した幕切れだったと思います。
終わりに
プリパラにおけるハシビロコウは、ある時はオブジェとして、ある時は飛行要員として、またある時は厳格な運送会社の女社長といった様々な姿を見せてくれました。
セリフがないため、声があるキャラクターに比べたら地味な印象を受ける方が多いと思われます。しかし、アニメ本編においてハシビロコウは確かな存在感を示してくれました。理由としては、以下の3点が挙げられます。
- 新たな世界を見るために一歩踏み出す
- 環境に溶け込むために自らの存在をアピールする
- 自身の能力を活かせる機会に余す事なく活用する
こうした心掛けは、リアルでも新しい環境に入っていく際に大事になってくるのではないかと思いました。私自身、転勤が多いので大変最高になります。
初登場した無印109話からずっと注目してきたハシビロコウ。初登場から最終回に至るまで、様々な立ち居振る舞いを堪能することができました。唯一残念だったのは、CGライブがなかったことです。女の子は誰でもアイドルになれるプリパラならチャンスはあったかもしれませんが、ちょっと(?)厳しかったかな。。
最後にハシビロコウを様々な角度から描いてくださった作画班の皆様、ならびにプリパラのアニメ制作に携われた関係者一同への心からの敬意とお礼をもって本記事を締めくくらせていただきます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。質問・感想・意見等は、twitter @Onigohri_362 までお願いします。
いつか上野動物園でハシビロコウの実物を見てみたいです。
*1:主人公である真中らぁらちゃんが所属するチーム。この時点ではプリパラ内で最も地位が高いチームとなった